黒染めした髪が明るくなりにくい訳

染料が結合力はメラニン色素より強く、ブリーチ剤でも分解しにくい

1.1剤~2剤から発生した活性酸素は強くブリーチを加えても明るくならない 2.脱染剤を行っても1Lebelほどしか明るくならない

1剤のアルカリ剤がキューティクルの隙間をこじ開け、染料を毛髪内部へ浸透するのと同時に過酸化水素を分解します。
過酸化水素を分解する時に「活性酸素」が発生します。この活性酸素がメラニン色素を分解するのと同時に、
毛髪の中に浸透した小さな分子が酸化染料を酸化重合させます。

毛髪内の大きな分子は酸化重合した後に毛髪内に残り、発色することで染毛します。
*酸化重合とは1剤アルカリ剤と2剤過酸化水素が混ざりあうことで、「染料中間体」と「カブラー」を結合し分子を大きく定着します。
酸化重合してできた化学物質は強固な性質があり、白髪染めや暗い色調のアルカリカラーは、

パラフェニレンジアミンなどの酸化染料が酸化重合し、大きな分子になると、分子どうしの結合力が強く、分子の量も多い。

1.1剤~2剤から発生した活性酸素は強くブリーチを加えても明るくならない

毛髪内には色の色調を決めるメラニン色素があります。メラニン色素は酸化染料が酸化重合した、色素に比べて、
分子同士の結合力が弱いことで知られています。メラニン色素は色の色調を決めるもので、
ユーメラニンの量が多いと黒くなり、このメラニンがアミノ酸のチロシンが重合した大きな分子です。

脱色剤はブリーチはメラニンは分解できるが、酸化重合した染料は難しい。
そのため染料は分解できないためにブリーチを加えても明るくなりずらい。

2.脱染剤を行っても1Lebelほどしか明るくならない

脱染剤はメラニン色素を分解し、酸化重合した色素の分子内の結合を切断し、脱染する。
ホーユーから発売されているレせホーユーティントコントローラーから発売されている脱染剤がありますが、
メーカーの方も言っていましたが、明るくても1Lebelくらいアップする程度で、3~4Lebelのリフトアップはできません。

白髪染めを暗く染めた場合に1Lebelに明るくする程度と理解しましょう。

コメント

黒染めしたお客さまから後から聞いて、なかなかリフトアップできないスタイリストさんも経験があると思いますが、
黒染めした場合は、脱色剤も脱染剤でも明るくならないことが理解できたと思います。
基礎的なことですが知っておくことでヘアカラーの調整が可能です。