メラニン色素と毛髪の色との相互関係

ユーメラニンやフェオメラニンの量と割合で決まる

1.メラニン量と髪色の関係について 2.白髪とメラニンの関係

メラニンと毛染めは大きな関係性があり、肌の色とも密接な関係があります。日本人はユーメラニンやフェオメラニンは毛髪内に存在しますが、
欧米人である白人はいずれも少ない場合も多く、日本人のヘアカラー剤は単色でも補色を多く配合されているのはそのためです。
欧米人の場合はヘアカラーは補色が少なくピュアなヘアカラー剤ですが、日本人が使うヘアカラー剤は補色が多く混ざっています。

日本人は赤味が残るのが嫌がりますが、欧米人の場合は黄味に嫌がるのもメラニン量が影響しています。
メラニン量とヘアカラーは密接な関係もあり、切っても切り離せない関係があります。

1.メラニン量と髪色の関係について

一般的にメラニン量によって髪色は変化します。黒・ブラウン・赤・ブロンド・白です。
メラニンは色素の量や大きさでも変化します。色素が大きければ黒で、色素が小さいと赤やブロンドです。
日本人の多くはユウメラニン(黒褐色)が多く色の明暗をコントロールし、フェオメラニンは黄赤色が多く彩度を表現します。

ブロンド毛はユウメラニンもフェオメラニンもいずれも少ない。そのためトーンを調整することよりも、ブリーチのハイライトなどのカラーが多い。
日本人に合わせたヘアカラー剤は補色が多く混ざっていて、欧米人はメラニン量も少ないため補色が少なくピュアな色合いです。

日本人と欧米人のメラニン量を考え合わせることでメラニン色素と色の関係も理解しやすい。
ユウメラニンがブラウンのLebelの明暗のコントロールし、フェオメラニンが彩度のコントロールをします。
ヘアカラー剤の1剤のアルカリ剤で毛髪内を膨潤させ、過酸化水素でメラニンを分解させ色味や明るさを調整します。

●メラニンとヘアカラーの関係性
ヘアカラーする場合はアンダーカラーやメラニンを計算して、既存毛など補色や2剤を調整し、新生毛と既存毛をコントロールします。
素材のメラニン色素を知ることで均一なヘアカラーを提案できます。

*最近はダブルヘアカラーやハイトーンカラーの需要が多く、素材のメラニンを知ることが必須です。

2.白髪と髪色の関係

白髪の要因はメラニン顆粒がなんらかな理由で、ケラチンタンパク質に送られなくなることが原因とされる。
毛髪には毛髪全体を生成する毛母細胞(ケラチノサイト)と、メラニン色素を生成する色素細胞(メラノサイト)の二つの細胞が、
毛球部にありますが、毛母細胞は細胞を活発に機能していますが、加齢によりメラニン色素が生成しなくなり白髪が生えやすいと考えられています。

毛髪は年齢を重ねるごとに髪の量が減ったり、髪が細くなってくるのと同様に、年齢を重ねると白髪が多くなる。
白髪の多くなる時期は35歳ころからで、男性は30歳すぎた頃から白髪が出てきます。
人によって早く白髪が発生することがありますが、20歳以前で10%くらいの白髪が生えてくるのは異常です。

白髪は遺伝性が強く、親が若白髪なら、その子も若白髪が多いようです。
その他の原因としてはビタミンAや鉄分の不足や、ストレスにより白髪が出てくることもあります。